木苺の棘
「駄目だよ

 やっと落ち着いてるのに
 私との事、あること無い事
 また、週刊誌に書かれるよ

 私の事は何を書かれても
 構わない
 
 だけど、レンの事を
 書かれるのは嫌だよ

 それに
 彼女にも悪い・・・」

「彼女って、何?」

「ナツさんと付き合ってる
 そう、雑誌で読んだの
 ・・・」

漣は、呆れた顔をしたかと
思うと、真剣な瞳で話し出す

「アリス、お前は
 あること無い事を書きたてる
 週刊誌が言う事を
 信じたのか?
 
 俺が彼女と付き合う訳が
 無いことぐらい考えれば
 分かることだろう?」

「分かるよ、分かるけど
 そう想うことで、私は
 貴方を諦められる・・・」

漣の顔色が変わる。

悲しい瞳・・・
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