木苺の棘
そんな私を後ろから
抱きしめる人がいた。
ううん
抱きしめるというよりも
全、体重を私にかけてくると
言った方がいいかもしれない
その体の重さに、私の体は
ふらつくが、私はピンヒール
で大地を踏みしめて立つ。
私の白いコートを握り締める
その人の左手は赤く染まって
いた。
血の匂い・・・
「キャ・・・」
声を上げて叫ぼうとした私の
口元を塞ぐ、大きな手。
耳元で微かに聞こえる声。
「アリス、俺だ、イサミだ
叫ぶな
誰にも気づかれたくない」
血の香りに、私の体は震える
抱きしめる人がいた。
ううん
抱きしめるというよりも
全、体重を私にかけてくると
言った方がいいかもしれない
その体の重さに、私の体は
ふらつくが、私はピンヒール
で大地を踏みしめて立つ。
私の白いコートを握り締める
その人の左手は赤く染まって
いた。
血の匂い・・・
「キャ・・・」
声を上げて叫ぼうとした私の
口元を塞ぐ、大きな手。
耳元で微かに聞こえる声。
「アリス、俺だ、イサミだ
叫ぶな
誰にも気づかれたくない」
血の香りに、私の体は震える