木苺の棘
私達の声は、後方を歩く
男子生徒にまで届いていた。

『そうだ、ヤエ
 大人になったらさぁ
 二人で一緒に改名しない?』

『うん、それがいい
 ・・・ミサキでしょう
 ヒナにモエ、アオイ

 名前ランキングの上位に
 入るような名前にしようよ』

『そうだね~』

『アリスも、ヤエも
 どっちも可愛いじゃん?』

ボソっと、後ろから聞こえた
低い声・・・その素敵な声は
ワタシの名前を可愛いと言う。

二人は、同時に振り返る。

繋いだ手・・・

ずっと、友達でいられると
思ってたぁ。
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