木苺の棘
「それが答え?」

「ちがう・・・

 逢って話したいの
 電話じゃうまく話せない」

きっと、うまく伝わらない。

「もう、いいわ
 もう、無理・・・

 昨日のお前の行動
 
 それが、お前の答え」

朝まで、いったい何時間の時が
流れただろう?

この場所に
帰ることができないのだろう

最初は、そう思った。

その想いが、過ぎる時間と共に
だんだんと、この場所よりも
お前には居たい場所がある。

だから、帰りたくない
帰って来ないのだろうに代わる

ああでもない

こうでもない

「もう、疲れた
 
 どうでもいい」

プープープー

切れる、通話・・・
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