木苺の棘
流れても、流れても
溢れる涙。

漣の事を一番近くで、見続けて
いるチアキ先輩の言葉に私は
少しずつ落ち着いていく。

大成功の元に、幕を閉じた
今回のツアー。

追加公演のライブレポートを
雑誌に掲載するにあたり
ライブを終えたばかりの
メンバーの声を届けたいと
言う事で、漣はBramblyの
代表として取材を受けていた

「待ってろ」

チアキ先輩は、オフにも拘らず
漣が取材を受けている場所を
マネージャーに問い合わせて
くれて、ここまで私を連れて
きてくれた。

先輩は今、取材が行われている
建物内へと入って行く。

過ぎる時間・・・

私は車内で、その時を待つ。
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