木苺の棘
貴方は、携帯電話を開く。

何かに気づく

しかし、操作をする事無く
携帯電話を閉じた。

私の声・・・

貴方には、もう届かない。

『・・・・もう、疲れた』

私の全身を縛り、切り刻むのは

棘・・・

自分の棘で

自分の木苺・実さえ

傷めてしまう。

今も、昔も、何も変わらない

棘は、私を放さない・・・

貴方は、やっぱり

私のものにはならない。
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