木苺の棘
それは全て、私が悪いの。
貴方とひとつになろうと
思えば、いつでもなれた。
それなのに、私は
八重の死を、この実に
捲きつけて、貴方への愛を
胸の奥底に閉じ込めた。
あの時、既に
腐らせてしまった、愛・・・
報われるわけがない。
貴方の後姿を見つめながら
私は、車の座席にリングケース
を置いた。
バタン
閉まるドアの音。
私は、走り出す・・・
どこへ向かうでもなく。
私は結局、逃げ出した。
貴方とひとつになろうと
思えば、いつでもなれた。
それなのに、私は
八重の死を、この実に
捲きつけて、貴方への愛を
胸の奥底に閉じ込めた。
あの時、既に
腐らせてしまった、愛・・・
報われるわけがない。
貴方の後姿を見つめながら
私は、車の座席にリングケース
を置いた。
バタン
閉まるドアの音。
私は、走り出す・・・
どこへ向かうでもなく。
私は結局、逃げ出した。