木苺の棘
「この間、公園で
 教えてくれたよ」

「俺の妹と勝手に
 遊ぶなよ」

「誘ったのはお前の
 妹だぜ

 公園から
 『チアキくん遊びましょう』
 って、こう手招きされちゃ
 放っとけないでしょう?」

「放っとけよ」

いつものように、笑い合う私達

いつものように・・・

その翌朝も、その次の朝も
私の知らない話を八重と
たまき先輩は話す。

あそこのお店がどうで
あそこがどう・・・

さっぱり、何の話か
私には分からない。
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