木苺の棘
八重が先輩の家の近くに
引越しをした事をきっかけに
少しずつ何かが崩れていく。

波紋が、どんどん広がる。

朝になれば、二人は同じ
方向から現われる。

私と逢う前に、八重は
たまき先輩に逢い
私の知らない貴方を知る。

以前の私達は、お皿の上に
同じだけ、たまき先輩の
ことを知っていた。

それなのに、八重のお皿の
方が、どんどん、どんどん
貴方の事を知り重くなる。

天秤は、八重に傾く・・・

いつの間にか、たまき先輩の
事を、本人に聞く前に八重が
知っていた。

苦しい・・・・・・
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