木苺の棘
どこかで、敢さんの傍で
露歌さんが笑って暮らせて
いればいいのになぁ。

私は、そんな夢を見る。

「アリス、待った?」

「ううん」

貴方は、私のリュックを
さっと取り、自分の肩に
提げてくれた。

「車、停めてある
 行こう」

前ツアー後
漣は、長い休暇中。

今日は、新年が明けて
何日も経ちますが
久しぶりに漣は事務所の
集まりに参加していた。

「レン君
 
 新年のご挨拶は
 上手にできましたか?」

「ああ、できたよ
 アリス先生」
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