木苺の棘
『好きな人を
 取り合うなんて
 ない、ない
 
 絶対に無い』

はずだった、私達に限って
そんなこと、ある訳が無かった

だけど、それは雷みたいに
私と、八重(ヤエ)の頭上に 
落ちたんだ。

雷の(恋の)衝撃は
物凄くて

ビビビッ 

ビビビッ

電流みたいに

繋ぐ手に流れ

二人は痺れた。

あの日、あの時・・・

私達は、同じ人に恋をした。

そこから少しずつ
崩れていく・・・

私と八重の足元に絡まる
イバラ・・・

鋭い棘は、二人を傷つける。
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