幼なじみは俺様彼氏
ずっと1人であのデカイ家に住んで…。




ずっと1人でご飯食べてた。




電話だって、向こうだけ喋って切る。





『楓は平気』




何回も聞いた。




でもあたし、平気なんて言ったことないよ?






奏汰はそんなあたしの気持ちを解ってくれてる。




だから、こうやって抱きしめててくれる。






「奏汰…あたしのこと要る?」

「必要。楓がいなかったら、俺はなにも出来なくなる。」

「あたしも奏汰がいなかったら、ダメ。」





奏汰はあたしをなだめるように頭を撫でてくれた。





「そろそろ夕飯だから、行くか。」

「うん!!」





リビングに行くと、海クンが電話をしてた。




「おう。じゃあな?」





電話を切ったらあたしを見た。





「なに?」

「結城と愛子帰ってきてるんだって?」

「…らしいね。」

「ヨロシクだって。」





やっぱり…。




あの人達には…。





「香保里〜メシ〜!!」

「奏汰、空気読め!!」





違うよ、香保里チャン…。




奏汰は空気読んだんだよ。



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