幼なじみは俺様彼氏
「楓…。」

「神楽…。」

「…大丈夫か?」

「…郁くん。」





男2人も気まずそうな顔しやがって…。





「まぁ、3人とも座れ。」

「…あぁ。」





楓のベッドを挟んで、窓側に俺、ドア側に洸輔達。




4人とも下向いてるし。





「まずは…いじめのこと。楓、誰にどんなことされた?」

「…。」





なんで俺に言わねんだよ…。





「神楽。」

「…ごめん、楓。神楽言うね?神楽は…やった相手はわかんない。でも、靴箱や机にゴミや落書きがあった。外で水かけられたり、カッターの刃とか…。」

「カッター!?」

「楓の手のひらに傷がある…。」





ベッドから楓の手を引っ張り出すと、神楽が言った通りだった。




こんなの…なんで言わねぇの?





「荷物だって、どこに行くにも全部持ち歩いて…。それでも更衣室から目を離した瞬間やられてるの。」

「楓…まぢか…?」

「…うん。」

「なんで言わねぇ!?」

「仕事だったし!!…コレの原因が…知られたくなかった。」





俺…か。




毎日毎日気を抜けなくて?




俺にも気を遣って?



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