幼なじみは俺様彼氏
◎楓



「奏…やっぱヤダ…。」

「俺がいるから…。」





でも…一回緊張が解けたら怖くなる。





今日は、倒れてから初めて学校に行く。





退院してから家で少し過ごした。




神楽たちは普通に来てくれたけど。





あたしがいない間、学校では奏汰にあの3年どもが近づいてたらしい。





ムカツク!!





「……ムカついてきたから行く…。」

「さすが!」





手を繋いで学校に向かう。




怒れ、あたし!!






学校に入ったら、それはもう注目の的。




別れたって噂があったらしい。




別れないし!!





奏汰と別れるくらいなら、学校なんて辞めてやる。





「楓、大丈夫?」

「うん!!」





あたしが彼女。




楓で、KAE。




負けないんだから!!




靴箱には何もなかったけど、奏汰が来ないあたしの教室の机は荒れ放題。




休んでてもやるのか…。





その根性、違うとこで使ってほしい…。





「うわ、すご…。」

「奏汰…。」





あえて、あたしの教室に来てなかった奏汰は初めて見るらしい。



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