幼なじみは俺様彼氏
香保里チャンはそう言って病室を出た。




ごめんね、香保里チャン。




香保里チャンが謝ることなんて1つもないのに。





奏汰…どこ?




会いたい…。




あたしはこんなとこで声を失ってられない。




奏汰がアメリカに行く前に伝えたいことがいっぱいあるんだよ?




「…!!」




もう…やだ…!!





「海、すぐ来るって。」

「…。」

「暗い顔してないで、笑って?」




あたし笑ってるよ?




香保里チャンこそ笑ってよ…。






少ししてホントにすぐに海クンが来た。





「楓!?声…。」

『ごめんね。』

「なにがだよ…。」

『奏汰元気?』

「こんなときも奏汰かよ…。落ち込んでるよ。お前が倒れて。」





そうだよね…。




『あたし奏汰のジャマ?』

「バカ!!奏汰は楓がいないとダメダメ!!皿何枚割られたと思ってんの!!」





こんなふうになってもまだ奏汰があたしを必要としてくれてる?




あたしは奏汰が必要だよ…。





『香保里チャン達は仲直りした?』

「人のことばっか…。」

「大丈夫だ。心配すんな。」



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