幼なじみは俺様彼氏
◎楓



奏汰の寮から空港まではたった10分。




30分ははやくついた。





ってか、疲れちゃってるんですけど…。





「楓、ちょっと座れ。」

「なに?」





空港の隅のテーブルを挟んで奏汰と座った。




なんだろ…?




なんか、奏汰真顔…。





別れ話!?




でもさっき…。





「楓。俺らって付き合ってまだ1年と少しじゃん?」

「う…ん?」

「アメリカ来て楓と離れて過ごして。毎日不安だった。」

「うん…。」

「きっとアクセとか電話じゃだけじゃ楓も不安だと思う。」





な…に?




ホントに別れ話?




イヤだ…。





奏汰と離れることだけはイヤだ…。





「だから、ちゃんとした繋がりをつくることにした。」

「…え?」

「俺と結婚してください。」





…え?




結婚?





「これ…婚姻届。楓が書いて出してくれたら夫婦。」

「うそ…。」

「イヤなら出さなくていいから。楓の両親にも電話した。」

「奏汰…。」





あたしの目から涙がこぼれた。




嬉しい…。




このためにはやく来たの?




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