幼なじみは俺様彼氏
◎奏汰



いくら無理矢理だったとはいえ、イヴに放置は…。




さすがに最低だ、俺。




楓が泣いてる理由も言いたいこともわかってる。





「楓…悪かった。俺達にとっては大事な日だもんな?」

「……。」

「楓の気持ち考えてなくてごめん。」

「あたしに会うことは飲むことのついでだったんだ…?」

「ちげぇって!!俺だって超楽しみにしてたから。楓に会えること。結婚してから初めて会うし…。」





なにを言えば楓が許してくれるのかわからない。




大人達はちゃっかりイチャイチャしてたけど…。





「ちゃんとさ、イヴのことも考えてたんだぞ?…ほら。」





俺はリボンのついた箱を手渡した。




中身はキーホルダー。




アクセばっかじゃどうしようもねぇから。





「…そんなの、あたしだってプレゼント用意したもん…。」





楓はカバンの中から箱を取り出して、俺に渡した。





「開けていい?」





楓が頷いたから開けてみたら、ピアスが入ってた。




赤い小さい石がついてるやつで俺が好きなカンジ。





こんなときにキュンってした。




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