幼なじみは俺様彼氏
「中途半端は同じ男として認めねぇ。」





わかってる。





俺は今、楓に電話してない時点で間違ってる。





だけど、楓が信じてるって信じたい…。




っていうか、なんて言えばいいかわからない。





「俺…一時期遊んでたけど本気で彼女は楓初めてなわけですよ。」

「知ってるけど?」

「だから…こういうときわかんねぇんだよ。どう言えば楓に伝わるか…。」

「は?そのまんま言うだけだろ?何悩んでんのかがわかんねぇ。」





普通悩まねぇのか?




ってか…悩む前に電話するべきなんだろうな…。






「楓に電話するべきなんだ…。」

「当たり前だろ!してなかったことのがありえねぇ!!」

「俺って男らしくない…。」





カメラの前に立つ俺は自信満々。




普段だってそう。





なのになんで、こんなときだけ…。





「…やっぱ直接だな。」

「奏汰ってめんどくせぇ。」

「うるせぇ。」





こんなのは俺じゃないし、楓を不安にさせることは一番間違ってる。





言葉選びなんてする必要ねぇ!!





俺は楓の家に向かった。


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