花嫁の証

「あ…………」


目を開けると
空夜君と咲矢があたしの
手を掴んでいた




「馬鹿野郎…
心配かけやがって」


空夜君は椅子に
腰掛けた



「うなされてた…平気か?
腕痛むか?」


咲矢も椅子に
腰掛けた




二人はあたしの
手を握ったまま



あと少しだけ…
この世界にとどまって
いられるように
引き止めていて…




自分の力じゃ…もう…





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