花嫁の証


「空夜!結衣花!!」



咲矢が走り寄ってくる
どうやら後を
追って来たようだ



「咲矢!」


あたしの声に反応して
あたしの顔を覗き込む



「大丈夫か!?
どこも辛くないか?」



咲矢があたしの
頭を撫でた




「ありがとう咲矢!
あたしは平気でも…」




あたしは廊下に
目を向ける





感じる…
この薔薇の証が
あたしとアベルを
繋ぐ呪いの絆だから



互いに近くにいると
反応する





「アベルが…来る」



もうそこまで
来てる…




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