花嫁の証


「本当に欲しいのは
心からの愛
一人孤独に生きてきた
貴方は寂しいから
花嫁を探す」



あたしもアベルを
見上げた



彼は無表情で
あたしを見る






「こんなやり方をしても
愛なんて手に入らない
偽りしか貴方には無い」




あたしを見つめる
瞳の奥が揺らいだ





『黙れ…お前に何が
分かる…』




その声は震えて
いるように聞こえる





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