カゴの中の鳥
プロローグ
今から15年前の、ある晴れた日。
私は、家の近くにある神社で、近所の子達と遊んでいた。
母を含めた近所のおばさん達数人は、神社の入り口付近で、井戸端会議をして盛り上がっていた。
時間はそろそろ3時になろうかという頃。
小腹がすいた私は、おやつをもらいに、父がいる家に向かった。
「おとうさん、おやつちょうだい」
縁側から叫んでみるが、家の中からは返事がない。
私は靴を脱ぎ、よいしょ、と家の中へ入った。
その私の目に、異様な光景が飛び込んだ。
赤、いや、赤ではない。
真っ赤だ。
目の前に、真っ赤な血の海ができていた。
その真っ赤な海に、仰向けに父が浮かんでいた。
つい30分前は、普通だった父。
笑っていた。
会話もした。
一体、父に何が起こったのだろう。
わずかの間に、人はこんなにも姿を変えてしまうものなのだろうか。
私は、家の近くにある神社で、近所の子達と遊んでいた。
母を含めた近所のおばさん達数人は、神社の入り口付近で、井戸端会議をして盛り上がっていた。
時間はそろそろ3時になろうかという頃。
小腹がすいた私は、おやつをもらいに、父がいる家に向かった。
「おとうさん、おやつちょうだい」
縁側から叫んでみるが、家の中からは返事がない。
私は靴を脱ぎ、よいしょ、と家の中へ入った。
その私の目に、異様な光景が飛び込んだ。
赤、いや、赤ではない。
真っ赤だ。
目の前に、真っ赤な血の海ができていた。
その真っ赤な海に、仰向けに父が浮かんでいた。
つい30分前は、普通だった父。
笑っていた。
会話もした。
一体、父に何が起こったのだろう。
わずかの間に、人はこんなにも姿を変えてしまうものなのだろうか。
< 1 / 10 >