新たなる神話
ココはインドラが住む宮殿の一室。インドラとアカマナフはソファーに向かい合う形で座っている。ダエーワたちは2匹は部屋の入り口。護衛の4匹はアカマナフの後ろに控えている

インドラ:いや〜、ホントに久しぶりだ。かつての天界大戦ではアンラマンユ様の元で共に戦った。あのときのアカマナフ殿の采配には目を見張るものがあった
アカマナフ:さっそく本題に入らせていただきます。我々は今、総統アンラマンユ様の指示により、天界を滅ぼすために動いております

インドラの顔が再びくもる

インドラ:それでオレに何か!?
アカマナフ:かつての天界大戦のとき同様に、天界を荒らし回ってほしいのです。かつてのあなたは天界の神々を手がつけられず、最終的には天界側があなたに一時休戦を申し出てきたほどです。ま、その後は休戦と、我々が気を抜いているところを天界にまんまとしてやられましたが・・・
インドラ:待ってくれ。しかし、今では天界の善神どもは、かつてとは比べものにならないくらい力をつけている
アカマナフ:それは、我々も同じです
インドラ:しかし、今度天界を敵に回すとオレも無事でいられるかどうか・・・それに今も定期的に酒を持ってきている

インドラは酒が好きなのである

アカマナフ:インドラ殿ともあろうお方が、そんな酒ごときで騙されてるわけではないでしょう・・・
インドラ:う〜む・・・

アカマナフ:インドラ殿ともあろうお方が、天界ごときに臆されたかっ!!

インドラの様子が急に変わった。拳をワナワナと震わせながら、血走った目でアカマナフを睨む

インドラ:このオレがいつ臆した!!
アカマナフ:(心の中)ふふっ・・・単純なヤツだ。あとは・・・。あ、そうそう。本日はインドラ殿に手土産を持ってきました。インドラ殿がお好きだと聞きまして・・・

アカマナフが後ろのダエーワに目配せする。ダエーワが包みからお酒を取り出す

アカマナフ:この神酒ソーマがお好きだとか。もちろん、こんなものでご機嫌をとろうなどとは・・・(インドラの顔を見る)
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