図書室の金髪王子
「お前って変なやつだな」
そう言って、先輩のさっきまでの真剣な表情が、少し和らいだ気がした。
「だから、今日は本当の事を聞きに来たんです。私、先輩を誤解したままは嫌なんです。」
「...分かった。信じてくれなくてもいいけど、本当の事を話す。」
先輩はまた真剣な表情になって、ゆっくり話し始めた。
「俺が高2の時、夜に公園でケンカしてた奴らがいて、それを止めに入ったんだ。」
「それで、どうなったんですか?」
「そしたら警察が来て、俺からケンカ売ったみたいになって...それから学校で、いろんなウワサが出回るようになったんだ。」
先輩の話を全部聞いて安心した。