自伝
『ガシャン!!』
ガラスが割れる音と怒鳴り声…。
「いい加減にしろよ!」
悟史さん?
他のテーブルにいた悟史さんが、テーブルをなぎ倒して物凄く怒ってた。
相手は女の子…
!?
「あの人…知ってる」
「知り合いの人?」
「知り合いじゃないけど、私が子供産んだ産婦人科の看護婦さんだよ…」
仕事の顔とは全く別人だった事にちょっぴりガッカリした。
「あぁ あそこの産婦人科ね。結構、雑誌とかにも出て有名な所でしょ。あの子…悟史の事好きなんだよね。」
!?
「何!?この胸のショックは!?」
「ていうか、アイツ(悟史)ってば、結婚してるし、子供もいるんだけどね」
「帰る…」
ペンちゃんが慌てて、悟史に駆け寄り後始末をしていた。
悟史さんが、私に向かって歩いて来た。
「ごめんね。ビックリさせちゃって」
あんなに、恐い顔してたのに今はもう笑顔に変わってた。
「私、帰るよ…。」
「駄目だよ!」
「なんでよ」
今日は…俺に付き合ってよ…
何でだろう…
私の腕をつかむ悟史の力は強くて、少し痛いくらい
でも
一緒にいたいと
私も思った…。