自伝
「子供達が大きくなって、もし会いに来てくれたときに恥ずかしくない生き方をしなさい。」



「そうだね…」


電話を切ると、2秒位でまた電話が鳴った。


「もしもし?」


「やっとつながったよ!」


「悟史さん?ごめんね今、実家のお母さんと話してて…」


「まぁ、いいんだけど。車で迎えに来てくれない?」


「いいよ。何処にいるの?」


「いつもの角のとこ」

「分かった。直ぐ行くね」


急いで、車を走らせて悟史さんが待つ場所へ向かった。


5分位で到着した。

「どしたの?それ…」

「俺の荷物」


「1人で運んだの?」

「汗かいたぜ(笑)帰ったら早速、風呂入ろな」


「そうだね(笑)」


衣装ケースが3つとラジカセや、ゴミ袋に小物とか…沢山あった。


車に詰め込んで2人の新居へ向かった。

「大丈夫だったの?」

「それがさ…アイツ(奥さん)遊びに行ってて居なくてさ。だから、そのまま出て来たよ。」


「ぇー!?マズいんじゃない?」


「いや…いいよ」


少し、不安を感じたけど悟史さんを信じようと決めた。


「夕ご飯、何食べたい?結構料理得意だよ(笑)」


「すげぇ!綾の手料理楽しみ!じゃあ、このまま買い物して行こうか」


「うん!」


大切に思う人に大切にされる…


それが
全ての人に否定されても


私達なら、2人でいつも笑いながら生きて行けると思った。
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