自伝
週末の予定がどんどん埋まって行く
石井さんは相変わらず、見え透いた嘘を並べて静岡に行ったきり戻らない。
家賃は払ってくれているけど、それ以外は毎月生活費として10万円だけいつもテーブルの上に置いてあった。
石井さんの給料明細が落ちているのに気がついた
「何?これ…ひどい」
基本給が50万円
役職手当てが10万円…
他にも色々ついて、税金とか引いても手取りが80万円もある…
役職手当ての分しか私はもらえないんだ…
ますます、許せない思いと悔しかった
何のために自分が悟史さんをあんな形で裏切り悲しめてしまったのか
これじゃ、わからない
結局、石井さんにとってはゲームでしかなかったのかもしれない。
朝いつものように、ギリギリで会社についた。
「ヤバかった…間に合ったぁ…」
急いで制服に着替えて、デスクに向かう途中で陽向君がいた
「おはよう」
「おはようございます」
にっこりして、すれ違いざまに
陽向君の左手が
「愛してる」のサインをしていたのに気がつき
なんだか、ドキドキしてる。
帰り際に事務所に顔を出した時も
目が合った瞬間
カウンター越しに打ち合わせをしながら
下におろした手が
「愛してる」の形になってた。
誰も知らない
2人だけのサイン
石井さんは相変わらず、見え透いた嘘を並べて静岡に行ったきり戻らない。
家賃は払ってくれているけど、それ以外は毎月生活費として10万円だけいつもテーブルの上に置いてあった。
石井さんの給料明細が落ちているのに気がついた
「何?これ…ひどい」
基本給が50万円
役職手当てが10万円…
他にも色々ついて、税金とか引いても手取りが80万円もある…
役職手当ての分しか私はもらえないんだ…
ますます、許せない思いと悔しかった
何のために自分が悟史さんをあんな形で裏切り悲しめてしまったのか
これじゃ、わからない
結局、石井さんにとってはゲームでしかなかったのかもしれない。
朝いつものように、ギリギリで会社についた。
「ヤバかった…間に合ったぁ…」
急いで制服に着替えて、デスクに向かう途中で陽向君がいた
「おはよう」
「おはようございます」
にっこりして、すれ違いざまに
陽向君の左手が
「愛してる」のサインをしていたのに気がつき
なんだか、ドキドキしてる。
帰り際に事務所に顔を出した時も
目が合った瞬間
カウンター越しに打ち合わせをしながら
下におろした手が
「愛してる」の形になってた。
誰も知らない
2人だけのサイン