自伝

｢その中途半端な態度が問題じゃないの？｣


思わず


陽向君を責めてしまった


｢なんて言えば｣


意外に素直な返事


｢ハッキリ言った方がいいと思う｣


また、携帯が鳴り


｢もしもし、もう電話かけないでくれないかな｣


相手の話しを聞いた後電話を切った


｢大丈夫かな、何するか…分かんないから｣


今の状態になるまでに、彼女は陽向君の住んでいるマンションから飛び降りようとしたり


何度もそうやって１人では生きていけないアピールをしたらしい


変なんところで純粋な陽向君は


そんな彼女を放って置けないんだと思った。


まだ、携帯が鳴り続けていた。


｢電源切ってよ！｣


また、私の小さなプライドがささやかだった２人の時間を失わせてしまう事に気付く訳もなく


彼女の存在が、ただうっとうしかった。

｢何で？どうしてそんなに彼女を悪く思うの？｣


｢帰る｣


｢何でこうなっちゃうんだよ。綾となら上手く行くと思ったのに…｣


陽向君の異常な反応

争う事に異常に怯えてる


｢ごめん｣


私の言葉はもう陽向君の耳には


届いてなかった。