自伝

携帯で何度かやりとりをしながら


石井さんのいる場所に到着した。


｢後ろのトランク開けてくれる？｣


さっさと、用事を済まして帰りたかったから


ゴルフバックと靴を鈴ノ木君の車に移して


直ぐにその場から離れた。


しばらく、走った所で私の携帯が鳴った

石井さんからだった

｢はい…｣


｢やっぱり、お前と一緒に帰りたいから戻ってこいよ｣


｢え…いいよ…明日早いんでしょ。そこで寝なよ｣


｢いいから。戻って来いよ｣


｢わかった｣


｢どうしたの？｣


｢戻って来いって｣


｢やめた方がいいんじゃない？｣


｢でも、これで無視したら…また…｣


｢そっかぁ…仕方ない、じゃあ戻るか｣


来た道を戻り


さっきの場所に着いた


｢コンコン｣


軽く、石井さんの車の窓を叩き知らせた

ドアが開き


いきなり道路沿いに貼ってあった金網に叩きつけられた。


｢てめぇ
なんで、他の男の前でパジャマなんだよ!｣


えっ!？


そんな事！？


確かにパジャマだけど別にスケスケじゃないし


急いでたし


赤い生地のにキャラクターの大きな絵がいっぱい書いてあるものだし


鈴ノ木君に対して男という感覚もなかった。