自伝
「今、殴ろうとしてたじゃないか!!お前も男なら女子供に手なんかあげるな」


石井さんの手が私の腕から離れた。


私はその人の後ろに隠れた


石井さんは黙って帰って言った。


「ありがとうございました」


「いや、いいよ今ママから電話があってさ、もしかしたら綾が待ち伏せされてるかもしれないから、見に行ってくれって来て良かった。送ってあげるから」


「本当に…ありがとうございました」


アパートまで送ってもらい


命拾いした気分…


シャワーを浴びながら鏡を見ると


つかまれたていた右腕に赤黒く石井さんの手の形が付いてた

「あんな男…」


みんな、あいつらみんな…


この世の中から消えてしまえばいい!


鈴ノ木君に電話した

眠そうな声で


「どうしたぁ?」


「石井に待ち伏せされた」


「大丈夫?なんかされなかった?」


急に目が覚めた勢い

「うん…されそうになったけど、ママの友達に助けてもらった」


「行こうか?」


「いいの?」


「今から行くから」


夜中なのに車を飛ばして15分位で


来てくれた


「どうしたんだよ!!その腕」


「つかまれた」


「ひっでぇなぁ」


「泊まりでしょ?お布団ひくね」


2つ並べて布団をひいて横になった。
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