自伝
その後も


子供が小さいから


親や親戚がそばにいなから


母子家庭だから


時間的に厳しいとか

どこも、同じ断り文句ばかり…


女が一人で子供を育てながら生きて行く事に


世の中はこんなにも冷たいなんて…


ひどい時は電話で面接を申し込んだ時点で


母子家庭を理由に
断られて面接すらしてくれない所もあった。


もう…電話するのも嫌だ…。


『ピンポーン』


「俺!雄一郎」


「おっす…」


「なに、元気ないじゃん」


「なんかさぁ…母子家庭ってだけでさ、全然雇ってくれないんだよね…


私さもの凄い働くのにね(笑)


母子家庭だから、逆に働くんじゃんね…

だってさ、自分が働かなきゃ子供育てて行けないんだもん…

やんなっちゃうよ」


雄ちゃんは私の頭をクシャクシャってしながら


「飯、食ったか?何か食べに行こうよ。春陽も、もう迎えに行く時間だろ(笑)」


「うん…」


「鈴ノ木も呼ぶか」


携帯を取り出してかけ始めた


「綾が墜ちてるぞ
お前も来いよ」
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