自伝
だから、いつかこうやって出会ってしまう事は


覚悟してた…


今日は一緒だったのが


友達で…良かった。

「さあ!!何頼む!?」


何も知らない雄一郎が


「和の知り合い?」


と聞いた


和は開き直ったように


「そうだよ。それよりか早く頼もうぜ」


私の視線はメニューじゃなく


奥の席に自然と行ってしまってた。


時々見える陽向君の後ろ姿に


「綾!!」


「ごめん…わかってる」


「早く食べて帰ろうか」


「気にしないでいいよ」


引っ越しを決めた時

本当に迷った


だから、初めはもう少し離れた場所にしようと思ってた。


だけど、彼等に少しでも近い場所とリクエストされて


今の部屋に決めたけど…


やっぱり、こんなにも早く


出会ってしまうと吹っ切れた気持ちに


また、迷いが出てきてしまう。


でも、一言だけ陽向君に言いたい事がある


それは…


「私は一人で生きられないから」
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