自伝
「私達本当にまた、一緒に暮らせるのかなぁ…」


「俺、絶対頑張って迎えに行くから」


「うん…待ってる…」

悟史さんの香りがする


懐かしい…


すごく、安心する


こんなふうに腕の中にいる事がとても自然で


何もかもが当たり前のように


時間が流れてた


夜、悟史さんの実家へ戻りみんなでお酒を飲みながら


たわいのない話しをして


春陽を真ん中に寝かせて


3人で手をつないで眠った。


翌日、帰るまでの間春陽は悟史さんから離れることなく


ずっと、しがみついたままで


きっと、春陽の中でも


また、しばらく会えない事がわかってたんだね…


悟史さんが車の助手席へ春陽を座らせて

「ママの事頼むな」


頭をなでながら、何度も春陽の頬に


キスしてた


「パパー!!」


春陽の瞳から大粒の涙が溢れて


きっと…ずっと我慢してたんだね


春陽は春陽なりに


いつも、我慢してたんだよね…


「悟史さん…必ず迎えに来てね」


春陽の涙に悟史さんも貰い泣きしながら

「うん…うん…俺、絶対頑張るよ…」


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