自伝
仕事が終わって鈴ノ木君に春陽をお願いして


組合の飲み会に向かった


鈴ノ木君は心良くお留守番を引き受けてけれオマケに


「帰り遅くなったら電話して、迎えに行ってあげるから」


「うん。絶対電話すると思う(笑)」


「はいはい(笑)」


だけど、この日の帰りはなんと責任者がわざわざ、反対方向にも関わらず


アパートの前まで送ってくれた


降りる間際に


「ありがとうございました(笑)」


「いえいえ(笑)どういたしまして」


降りようとドアを開けると


「石井さん!」


「はい?」


「好きです」


青天の霹靂…


だいたい、そういう時って


なんか…そう言われるような流れがあるはず…


この人とは…


何もなかったよね…

年も結構上で


結婚してる人だし


・・・・有り得ない

とりあえず愛想良く

「嬉しいです(笑)ありがとうございます」


そう言って、そそくさと車を降りてアパートに帰った。


「お帰り!」


「ただいま…」


< 231 / 284 >

この作品をシェア

pagetop