自伝
手術の日

普通の出産のようにすると言う事で、麻酔はなく、一週間近くかけて地獄のような、苦しみを耐えた。

明日には、手術が終了するという頃にわたしは、細菌に感染して高熱を出した。
病室の窓の下で男の人の会話が聞こえた

「あんな女に200万円も払うのか!!」

佑一のお父さんの声だ…

「仕方ないだろ!」

なだめるような口調

佑ちゃん…!?


お母さんが付き添いをする事を許されなかったので、ケアの人に身の回りの事をお願いしてた。

「あの…窓下辺りに男の人いませんか?」

ケアの人は、動けない私の変わりに、窓に駆け寄り外を覗いた。


「誰も居ないけど…」

「そうですか…。」

絶対、2人の声だった。

きっと、もう既に天国へ逝かせてしまった、お腹の赤ちゃんが私に目を醒まさせようと、最後に教えてくれたのだと…

そう思った…。
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