自伝
手術が終わった…

とうとう、私の中にあった赤ちゃんが居なくなってしまった…。

「どっちだったんですか?」

男の子なら雄太

女の子なら麻里

そう決めてた。

悲しそうな声で

「男の子よ
彼の子供かどうかDNA検査をするように、相手の方から言われてるけど、もうこれ以上この子を傷つけるのは、止めましょう。」

先生は、そう言って出て行った

翌日看護士さんが紙袋を部屋に届けに来た。

直ぐに、袋の中の小さな箱の中味が分かった。

箱を袋から出して、次の朝までずっと抱きしめて居た。

「雄太…ごめんね…」
< 40 / 284 >

この作品をシェア

pagetop