四十六億年の記憶
四日目


 昨日彼女は来なかった。その所為で私は少しも楽しくない時間を過ごすことになったのだ。
反省と謝罪くらいあってもいいものだろう?
「それで?君は昨日何をしていた?私を納得させられるだけの理由があるのだろうね」
「……埋まっていた」
「君には埋没願望でもあるのかね?」
返事の代わりの溜息。
まあいい。彼女にどんな願望があろうと私との会話の妨げになることはないのだから。


 「さて、昨日聞こうと思っていたのだが、君は私を何だと思う?」
「何だって構わない。人間であろうとなかろうと、気にするほどのことではないはずだ」
何故こうも彼女は求めていた答えをくれるのだろう。
「ならもし、私が地球だと言ったら?」
「海と陸の割合がおかしくなっているとしか」
茶色の髪、青い目を見て言った。
合格だ。
文句なしの満点。やはり彼女は別格だ。
私の愛を受けるのに相応しい唯一の人間だろう。











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