女王様はメイド様?!②

「ん…ンぁ…」


さっきまでの優しさと打って変わって強引に意地悪く口内を這いずり回る翔の舌。



息ができなくて苦しい。


でもそれ以上に愛おしい。


「なんにもわかってねーよ…」


長いキスのあとにポツリと呟いた。


「えっ?」


「なんもわかってねー…」


「意味わかんない…」


左手をあたしの腰に回して右手で自分の顔を抑える翔の顔は今までみたこともないくらい真っ赤。


ホントに意味がわからない。


「だから…俺がいつお前のこと好きじゃないっつたんだよ。」


「え…でも好だとも言われてないし、それに…翔は真奈美ちゃんが好きなんでしょ?」


なんだろう…思い出したら胸がまたきゅーって痛くなる。


もう婚約者だとか翔が誰を好きだとか関係ないって決めたのに、やっぱりそう簡単に割り切れるほどあたしは強くない。

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