優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
翌日。


あたしは花火大会を楽しみにしていた。



自分の家に帰り、カズミさんに浴衣を着せてもらい大雅の迎えを待っていた。



17時半には迎えにいくと言ってくれた大雅は、18時になっても迎えにきてくれなかった。



何度も携帯を鳴らしたのに大雅が出る事はなかった。



もしかして、ママたちみたいに事故にあったとか?



嫌だよ…大雅までいなくなるのは。




結局19時をまわっても大雅は来なくて、花火の音だけがかすかに聞こえてきた。





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