優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
「ごめんね、シュウくん。あたし好きな人いるんだ。片思いだけど今はその人以外考えられない」




シュウくんに逃げれば楽になるんだろうけどね。


それはどうしてもあたしの心がそうはさせてくれないの。



あんな最低男を好きになった自分が悪いんだもん。


傷つけられてもそれでも大雅がいい。





「そっか。送っていくよ」


「えっ?大丈夫だよ。まあまあ近くだし」


「もう夜中だよ?日も変わってるし。送るよ」


「ありがとう」





あたしはシュウくんに送ってもらって家に帰っていった。




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