優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
わがままな束縛
入院5日目。



毎日、大雅は朝から夜まであたしの病室に入り浸っていた。



それは大雅の伝わりにくい優しさなんだと分かって、帰れとは言わなくなってた。






「雪穂」


「…シュウくん?」


「大丈夫か?入院してるって聞いてびっくりしたぞ」





誰に聞いたのか元カレのシュウくんがお見舞いにきてくれた。






「わざわざ来てくれたの?ありがとう」




大雅がジッとシュウくんを見るもんだから、シュウくんは軽く頭をさげた。





「シュウくん、談話室行こうか」




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