優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
確かに。


みんなアヤさんの車を追い越していってるけど、かなり邪魔そう。





「車濡れちゃいますから、行ってください」


「そんなの気にしないから乗って」





そう言われ、あたしは助手席に乗り込んだ。



アヤさんはハンカチを貸してくれて、あたしはとりあえず顔だけ拭いた。


髪とか手も拭いたけどハンカチ1枚じゃ追いつかない。






「そんなにずぶ濡れになって何してたの」


「待ち合わせしてて…傘買いに行ってる間に擦れ違いになるといけないと思ってたら濡れちゃいました」






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