優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
「待ち合わせって大雅?」


「え、まあ」


「来なかったのね?あの馬鹿」


「………はい」





呆れ口調で言うアヤさん。


馬鹿はあたしだよね。


こんな雨の中、何時間も待ってたんだから。





「雪穂ちゃん、今から家においで」


「えっ?」





アヤさんはいきなり何を言い出すんだろう。





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