優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
あたしが名前を呼ぶとアヤさんは我に返ったみたいで、今度はあたしの顔をじっと見てきた。





「どうかしました?」


「…………いつ」


「へっ?」


「いつ、お姉ちゃんに会ったの?」


「えっと、2週間くらい前かな?」


「それ、お姉ちゃんじゃないわ」






…………………えっ?


………………どういうこと?



だって、あの写真に写ってる人と、2週間前のローズの香りをさせた和風美人は同じ顔をしてるよ。





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