優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
「ちょっと、大雅、なんかあったの?」




いつもと違いすぎる大雅に不安ばかりがよぎる。


絶対何かあったんだ。


おかしいよ。

大雅があたしを抱きしめてるなんておかしい。





「……どこにも行くな」


「へっ?」


「行かねぇって約束しろ」


「大雅、ほんとどうしたの?」





いつもの強引な大雅じゃなく、弱々しく感じる。





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