優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
あたしはユウマくんに手を振って見送った。



ユウマくんが見えなくなり振り返ると大雅がいた。




もしかして……見られた?


まあ、いいよね。
別に悪い事してるわけじゃないんだから。





「……お前、あいつと付き合ってんのか?」


「まだ付き合ってないわよ」


「まだ?気があんのか?あの野郎に」


「別にそんなんじゃないわよ」





そんな事まで大雅に言わなきゃいけないの?


ほんと、ほっておいてほしい。





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