優しい嘘−最低な兄に恋して−【上】
そうでも言わねぇと、お前は俺と住むのを嫌がるだろ。



まあ、俺はさんざんな生活してるからな。






「そんなの関係ねぇ。お前は妹だと思ってる」


「プッハハ…」





いきなり声をあげて笑う雪穂。


なにがおかしいんだよ?
俺は真剣に言ってんのに。





「なに笑ってんだ?」


「だって、大雅が優しい事言うから」


「はぁ?」


「今までなら帰ってこねぇと殺すとか言ってたでしょ?大雅も人間だったんだね。こんな時は優しく出来るんだ」




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