LOVE ♥LOVE♥LOVE 俺様幼なじみが旦那さま!?
学園の門の前、いつものように
彼女がいる。
いつものようにあいさつして
いつものように、わたしの時間
が終わる。
彼方に毎日送るテレパシーは
気付かれることなく、宙に消
えていく。
振り返ることなく消えていく
彼方の背中を見送った。
!!バシッ!!
「痛っ!!」
「おはよう。心和!!背中が
泣いてるよ。」
「おはよう。留衣(るい)。
背中痛いよ。」
わたしの親友留衣がおもいっきり
背中を叩いてきた。
油断してたせいか、思いに更けて
いたせいか、痛さ倍増。
背中がジンジンするよ。
「どうしたの?その顔。」
「留衣、その言葉禁句だって。」
「何があったの?彼方先輩と
何かあったの?」
興味深々の留衣を背後にわたしは
足を速めた。
だって、こんな風に留衣とじゃ
れてみたり、バカ言ったり出来
るのもあと少し何だって思ったら
涙出そうだから、風が涙を乾か
してくれるように、速足で歩いた
んだ。
そんなわたしの気持ちを知らない
でとんでもないひと言を告げられ
たのは夕がた家に帰ってからだった。