If~smile again~

 「いこっか…」

 『うん』

 
 ギュウ…


 龍が

 あたしの手を

 つかんだ


 『え?ちょっと…』

 「あ、ごめん。嫌だよな…」

 そう言って

 あっさり手を離した。

 何でそんなに

 悲しそうな顔するの?

 カサカサカサ

 『キャッ』

 思わず龍の腕に

 抱きついちゃった…

 「大丈夫か?」

 『う、うん。ごめん』

 手を離そうとした瞬間

 「お前は危なっかしいからこうしといた方がいいだろ?」

 龍は…

 気を使って

 手じゃなくて

 手首をつかんできた。

 龍なりの

 優しさが

 胸を痛くした。
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