初恋ノ詩 1


「海里…」

理穂に名前を呼ばれた。

理穂の方を見たら
俺の方を向いて静かに
目をつぶっている。


察した俺は

「理穂…」

と名前を呼びながら
理穂の肩を抱き
俺は静かに理穂の唇に自分の唇を合わせた。


さっきよりも長い沈黙。
思えば理穂とキスするのは
観覧車以来だった。


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